独学では知り得なかった白川文字学の奥深さを学べました。

漢字教育士 小寺 誠 さん (京都府在住)
元南丹市立西本梅小学校校長、2013年「白川静漢字教育賞」優秀賞受賞

自分が大好きな漢字をもう一度学び直せた。

小学校で校長を務めていた時から本格的に子どもたちに漢字教育を行うようになりました。そして退職した現在、母校で白川文字学に拠り「漢字小単元」を教えていますが、まわりの方の勧めもあって「もう一度漢字を勉強し直すべきだ」と思い、本講座を受講しました。私は十数年も前から漢字教育に携わっていましたから、自分ではそれなりに知識を有していると思っていました。しかし、いざ受講するとまさに“目から鱗”。あらためて白川文字学の奥深さを知ることができました。

具体物を使い、体系的要素を交えて教える。

 現在、京都府南丹市立摩気小学校で4年生以上に教えている「漢字小単元」は、地元から「地域の人材を活用した授業」として依頼されました。教科書が求める指導目標を達成するために、私なりに白川文字学を活かして教えています。そこでは心掛けているのは、具体物を使い、体系的要素を交えて話すこと。例えば「楽」という漢字なら、巫女がお祈りに使う“鈴”を見せ、続いてセンブリなどの“草”を見せて草冠がつけば「薬」という漢字になると説明すると、子どもたちはとても感心します。講座受講後は、こうした“漢字グッズ”を使った教え方も工夫できるようになりました。(※)

子どもの納得した表情を見るのが楽しい。

これまでインターネットで何かを学ぶ経験がなかったので、講座を受講する時は「本当にできるのか?」という不安も少しありました。しかし実際に受講し始めると、自宅で好きな時間に何度でも視聴できるので、とても便利でした。これまで独学で学んでいた漢字をもう一度勉強し直せたことで新しい知識も得られ、そこに自分が培ってきた“楽しく学べるノウハウ”とあわせて子どもたちに話をすると、みんな「そうだったのか!」という表情で漢字に興味を示します。その表情を見るのが私の“活動の源”になっています。

※(財)日本漢字能力検定協会主催 漢検1級・準1級取得者対象 漢字教育サポーター育成講座受講